初期研修インタビュー

2022-03-01

新行橋病院(福岡県) 指導医(初期研修) 山下真吾先生 (2022年)

新行橋病院(福岡県)の指導医、山下真吾先生に、病院の特徴や研修プログラムについてなど、様々なエピソードをお伺いしました。この内容は2022年に収録したものです。

社会医療法人財団池友会 新行橋病院

〒824-0026
福岡県行橋市道場寺1411
TEL:0930-24-8899
FAX:0930-22-5551
病院URL:http://www.shinyukuhashihospital.or.jp/

山下先生の近影

名前 山下 真吾
新行橋病院副院長 脳神経外科部長 臨床研修プログラム責任者 指導医

職歴経歴 1981年に福岡県で生まれる。2005年に佐賀大学医学部を卒業後、新行橋病院で臨床研修医2期生として研修を行った後、脳神経外科に勤務する。2009年に秋田県立脳血管研究センター勤務。2011年新行橋病院脳神経外科に再び勤務する。2017年脳神経外科部長に就任、2021年副院長兼脳神経外科部長に就任、現在に至る。
日本脳神経外科学会専門医・指導医、日本脳卒中学会専門医、脳血栓回収実施医、臨床研修指導医など。
日本救急医学会、日本脳卒中の外科学会、日本脳神経外科コングレス学会、日本脳神経血管内治療学会にも所属する。

新行橋病院の特徴をお聞かせください。

当院は福岡県行橋市にあり京築医療圏(周辺人口約30万人)の地域中核病院です。行橋市ってどこと思う方も多いとは思いますが、福岡県の東側に位置しており、特急電車で小倉駅まで15分ほど場所です。病院は246床の急性期病院で24時間365日、検査・手術・治療が速やかに行える体制をとっています。周辺に救急病院が少ないため、1次救急から2次救急までふるいにかけられていない様々な疾患を経験することができます。救急科をはじめ外科系の診療科が活発で、救急車は年間約4000件を受け入れており、約2200例の手術が行われています。

山下先生がいらっしゃる脳神経外科についてはいかがですか。

当院の脳神経外科の治療は病変部に対して頭を切開して行う開頭術とカテーテル治療のいずれも行うことができる体制をとっています。病変部の状態や患者様の状態にあわせて治療を選択します。周辺に当院と同様の治療を行える病院がないため最近では大分県から救急搬送される症例も増えてきています。

初期研修医の特徴についてはいかがですか。

当院での研修の特徴は1年目の4月から最前線に出ていく事です。かなり早い段階から救急外来を受診された患者さんの診察・検査・説明・治療を経験できます。最終的には独り立ちするところまでを目標にしています。当院の指導医は初めからすべて教えるということはしません。まず研修医が自分で診察して、自分の頭を使って検査項目や治療計画を考えることが成長につながるからです。指導医はそっと寄り添っており、間違いそうになったときには助言をします。

山下先生の写真

ほかに特徴はありますか。

もう一つの特徴は、随時救急制をとっていることです。例えばどの科をローテイトしていても、救急搬入の電話は研修医全員にかかってきます。電話がかかってきたときに手が空いていれば救急症例の初療を経験することができます。他の病院では救急科をローテイトしている時だけしか救急研修ができないと思いますが、この体制のおかげで2年間ずっと救急対応を経験できます。

研修医の出身大学についてはいかがですか。

研修医の出身大学は様々で学閥などは一切ありません。中規模の病院であるため自由度も高いため、自分のモチベーション次第で経験してみたい手技や手術に参加することもできます。以前、消化器内科を志望していた研修医が別の科のローテイト中でも胃カメラの検査に呼んでもらい続けた結果、2年間で300例近くの経験をした研修医がいました。すでに専攻医レベルになっていたそうです。

当直に関してはいかがですか。

当直は月に4~6回ありますが翌日午前中は休みになります。また月に2回は希望日に休日が取れるようにしています。今後は「働き方改革」によりさらに休日が増やす予定です。

これから初期臨床研修病院を選ぶ医学生に向けて、メッセージをお願いします。

最後に当院の初期臨床研修では見学レベルのものはなく研修医自身が実際に経験できる体制になっています。それゆえ、正直「楽な」研修指定病院ではありません。しかし、当院で研修を行えば驚くほどのスピードで成長し、将来どの科に進んでも必要な実践力が身に付きます。
どんな自信のない研修医でも、やる気さえあれば一人前にさせますので、是非見学にいらしてください。

山下先生の写真

Related

関連コンテンツ