検索
病院名・地域などで検索
新規無料会員登録
アカウントをお持ちではありませんか?
ログイン
こちらもご利用いただけます
  1. トップ
  2. 国試過去問解説
  3. 国試過去問解説 特発性間質性肺炎(112C38)
国試過去問解説 2025-02-04

国試過去問解説 特発性間質性肺炎(112C38)

e-residentが医師国家試験の勉強をサポート! どこよりも詳しい解説で合格への道を拓きましょう!

112C38
59歳の男性。労作時の呼吸困難を主訴に来院した。3年前から労作時の呼吸困難があったがそのままにしていた。健診で胸部の異常陰影を指摘されたため、心配になり受診した。身長172cm、体重70kg。体温36.3℃。脈拍80/分、整。血圧128/84mmHg。呼吸数18/分。SpO2 95% (room air)。心音に異常を認めない。呼吸音は正常だが、両側の背部にfine cracklesを聴取する。胸部エックス線写真と胸部CTとを別に示す。
別に示すflow-volume曲線(①〜⑤)のうち、この患者で予想されるのはどれか。



答え
不正解

解説文はログイン後ご覧いただけます

ログインする
3年前からの労作時の呼吸困難より、慢性の呼吸器疾患をイメージする。両側背部でfine cracklesを聴取することから間質性肺炎を考える。胸部X線の線状影や網状影、胸部CTの蜂巣肺の画像所見から間質性肺炎の診断にいたる。

a ①は、①~⑤の中で肺気量が低下しており、気流速度は保たれているため拘束性換気障害の曲線パターンであると考えられる。間質性肺炎は拘束性換気障害を示すため①が〇となる。

b ②は、気流速度、肺気量ともに保たれており、曲線の形も正常であるため、正常のフローボリューム曲線である。よって拘束性換気障害とは合致しないためbは×である。

c ③は、気流速度の最大値が低下し、後半の曲線が下に凸になっており、閉塞性換気障害でみられる曲線のパターンとなっている。COPDなどでみられる。拘束性換気障害とは合わない。よってcは×である。

d 気流速度の最大値(ピークフロー)に限界があり、本来あるはずのピークが消失している。気道狭窄や気道閉塞における曲線パターンである。よってdは×。

e おおまかな曲線の形は、②の正常と類似しているため、それほど疾患を示唆するほどのパターンではないと考えられる。よって拘束性換気障害は示唆しないためeは×である。
本記事の参考資料につきましてはこちらをご覧ください。

連載: 国試過去問解説