医学生が今やるべきこと

2023-10-02

【現役予備校講師が教える!】4年生が秋にすべきこと -共用試験-

初めての共用試験!緊張しないコツは? ~国家試験対策 秋編~

【初めに】

夏も終わり、涼しくなって参りました。4年生の皆様は現在、どのようにお過ごしでしょうか。
おそらく、多くの生徒さんがCBT直前期で必死に問題集とにらめっこしている事だと思います。
早めにCBTが終わった方々はOSCEの対策で友達と診察の練習をしているかもしれません。いずれにせよ、初めての共用試験というのは異常なほど緊張すると思います。
そこで、今回は本番で皆様の緊張が少し緩まる、そんなテクニックを紹介させていただこうと思います!
何かの役に立てば幸いです。

【漢方薬を活用する】

医学の観点から介入するとなると、やはり薬剤という事になります。あんまり緊張が酷いようならば抗不安薬、という話にもなるのかもしれませんが、できれば抗不安薬は使いたくない、そんな人も少なくないのではないかと思います。
そういう時は、漢方薬で代用をするという方法もあります。
漢方薬の種類は人によりますが、例えば体力がある人で、何だか緊張して落ち着きがないという場合は柴胡加竜骨牡蛎湯という漢方薬が非常に効果を持つことがあります。
僕も過緊張の対策として柴胡加竜骨牡蠣湯を使った事がありますが、効果は絶大でした。試験前に一方飲むだけでも淡々とした気持ちで試験や面接に臨むことができたなぁ、と記憶しています。
他には痩せた体系の人で、あまりにも考えすぎてイライラソワソワするような場合には抑肝散加陳皮半夏、中肉中背で緊張をすると喉に違和感があって頻回に咳ばらいをしたくなるような人には半夏厚朴湯が良いかもしれません。
もし自分に適切な漢方を知りたい場合は、地域の東洋医学を専門とする先生の元を受診するか、場合によっては漢方専門薬局でも相談に乗ってくれます。
漢方に抵抗がある場合は、少し手間はありますがハーブティーを活用する方法もあります。
ハーブティーであれば、例えばですがパッションフラワーと呼ばれるハーブは抗不安作用が薬理的にもあるとされています(ただしデパートでなければ中々入手は難しいです)。
その他、レモングラスやカモミールなどはスーパーでも手に入りますし、リラックスの効果がありますので、緊張対策としてテスト前などにお茶として飲んでおくのは一つ手かもしれません。
ただし、ハーブティーは一部のハーブ(特にセントジョンズワート)で薬剤に対する競合効果がある事が分かっているので、持病がある人は主治医と相談して飲むようにしましょう。

漢方薬

【耳や目のマッサージを行う】

また薬以外にも緊張を緩める方法は何通りかあり、例えば耳のマッサージをするという方法があります。
耳は耳介迷走神経が分布している為、耳のマッサージをすると迷走神経刺激により少し緊張が緩まるとされます。
やり方としては、両耳を左右に軽く引っ張りながら、満遍なく、ぐるぐる回すように引っ張るとよいらしいです。
同様のメカニズムで、眼のマッサージも緊張が緩まるとされます。目のマッサージは目をつぶって眼球を軽くぎゅっぎゅっと押していくように行うそうです。
これは鍼灸・整体などの観点ですが、両手の親指と人差し指の間(合谷と呼ばれる経絡点)や後頭部の付け根の部分の指圧もまた緊張を緩めるのに有効とされています。
その他、思いっきり欠伸をする真似をする、胸をしっかりと張って下っ腹で呼吸をする、なども緊張を緩めるのに有効です。
気に入った方法があれば、是非試してみてください。

マッサージ

【緊張を緩めるルーチンを作るのも手】

OSCEでは時間制限の中で診察をするという緊張感ゆえに、かなりパニックになってしまう事が珍しくありません。
そこでお勧めするのが、パニックになってしまった時の対策として、ごく簡単な動作で落ち着きを取り戻せるよう、
試験の前からある程度緊張が緩まるルーチンとなる行動を決めておくのも一つ手段です。
僕がルーチンとしていたことは、緊張した時は一度大きく呼吸をして、力強く息を吐きだして、
小さくよし!と呟くということでした(某漫画ではヒロインが右手で左の頬を触る、なんて方法を取っていましたね……)。
その他にも、ある人はポケットにお守りを忍ばせておいて強く握る、などの方法を取っている人もいました。なるほど、そういうアクセサリーを活用も確かにありますね……。
あまり目立たない範囲内で、短く終えることができるのがルーチンとする行動の条件になります。皆様もそのような行動を探してみてはどうでしょうか。

【心理面から介入するならば】

そもそも、なぜ緊張は生まれるのでしょう。その理由を考えてみると、それは試験に対する自信のなさに起因している事が多いように感じます。
緊張は上手く行かないのではないか、という不安感・恐怖感から生まれます。ここに絶対の自信があれば、そもそもの話として緊張をせずに済むはずなのです。
十分に勉強もした、十分に対策をした、それでも緊張をしてしまうのであれば、それは必要以上によい結果を残そうと考えすぎているのです。
必要以上に試験でよい結果を残そうとするその背景には、留年をしたであるとか、何か親御さんから圧力を掛けられているであるとか、そう言った試験で良い結果を残さねばならない事情がそれぞれあると思います。
ですが、だからこそ思い出してほしい事があります。それが、今まで自分がどれだけの勉強をして、今この場に立っているのかという事です。

まず大前提として、皆様はあのキツい医学部の受験に合格しています。ごく一部の特殊な人々は除くとしても、基本的には誰一人として全く勉強をせずに医学部には受かっていないはずです。
そしてこれまでの進級試験でも、成績の良し悪しはあっても自分なりには膨大な勉強をしてきたからこそ、今この場に立っているはずです。なので、その努力を思い出せば、少し落ち着きも戻ってくることだと思います。
あなたはこれまで自分なりのベストを尽くし、今この場に立っているはずです。なので、ただ無心に試験に望めば恐れるものは何もない。その心づもりで挑んでください。

【最後に】

試験における緊張対策を解説させていただきました。
程よい緊張は行動のバネになり得ますし、前向きに感じることができればいわゆる「スリル」という事になるので、楽しむ事さえできるものです。
しかしながら、足がすくみ、手が震え、思考・行動ができない次元の緊張となると、流石に緩和せねばペンを握る事も診察をすることもままならなくなります。
漢方薬、ハーブティー、東洋医学、ルーチンなど、緊張を緩める方法は色々とありますが、最終的には気の持ちよう、という事にはなります。なので、最後に一言皆様に伝えるのであれば、大丈夫、なるようになります!
結局のところ、僕たちは試験までに自分たちのベストを尽くし、淡々と勉強するほかありません。
もう本番を迎えてしまっては、後は勉強した内容を万全に吐き出すだけです。上手くやろうとしなくていい、今までの勉強を淡々と思い出し、ただ無心に試験に望みましょう!
皆様が無事に合格できますよう、心の底から応援しております!

著者プロフィール

ペンネーム:なつ
プロフィール:市中病院勤務の脳神経内科医。趣味は釣りと小説と東洋医学。臨床をこなしながら、
CES医師国家試験予備校で講師として「アウトプットする授業」をモットーとして学生の指導に
当たっている。僕のコラムが何らかの形で皆様の力になれば幸いです。一緒に頑張りましょう!

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