後期研修医インタビュー

川崎市

川崎市立川崎病院

神奈川県川崎市川崎区新川通12-1

名前 津軽 開(つがる かい) 先生
出身地 東京都目黒区
出身大学 慶應義塾大学
医師免許取得年度 2014年

医師を目指したきっかけをお聞かせください。

「白い巨塔」や「救命病棟24時」のようなドラマの影響からか、気づいたら医師になりたいと思うようになっていました。がちがちの医療ドラマよりは渋めのドラマが好きでしたね(笑)。小学校のときには将来の夢として、医師と書いていました。また、母が卵巣の病気から腸閉塞を起こすことが何度かあったこともきっかけの一つでした。

大学生活はいかがでしたか。

ゴルフ部で主将を務めていました。5年生のときには救急サークルにも所属し、医学生や看護学生にBLSやACLSなどの講習会を開いていました。そのため、大学時代にACLSの資格を取得しました。そのサークルで中学校や高校にもBLSを教えに行ったことも印象に残っています。

初期研修の病院を川崎市立川崎病院に決めたのはなぜですか。

内科医になりたかったので、内科が充実している病院を選びました。川崎市立川崎病院は初期研修医が救急のファーストタッチを行っているので、自分で手を出して動けるところが魅力的でしたね。救急での疾患もコモンディジーズから重症度の高い感染症などまで非常に多彩で、珍しい疾患もありました。学生時代に2回見学に来て、バランスの良い病院だと思いました。

初期研修を振り返って、いかがですか。

今の初期研修とはかなり違うのですが、自分がやりたいことをフレキシブルに実現させていただきました。手技に関してはどうしても当たる回数が少ないものも出てきますが、指導医の先生の面倒見が良く、少ないものを振ってくださるんです。総合内科の先輩も患者さんを取らせてくれて、色々なことを教えてくださったので、多くの患者さんを診ることができました。やる気を出せば出すほど、いい研修になりましたね。ただ、外科には行く気がなかったのですが、もう少し回っておけば良かったなと思っています(笑)。

初期研修はどのようなローテーションだったのですか。

内科が非常に多かったですが、救急も規定より長めに回りました。そのほかは皮膚科、放射線科、小児科ですね。消化器内科に興味があったので、外科にも1カ月行きました。また、地域医療では川崎市立井田病院にお世話になりました。

専門を消化器内科に決めた理由をお聞かせください。

腸閉塞に苦しんでいた母を見ていたからでしょうか。それに、医師になると、祖母からも相談を受けることがありますが、消化器内科は不定愁訴が多いんですね。循環器とも迷いましたが、そういったことから消化器にしました。そして、総合内科で全身を診る経験を積んで、ジェネラルな医師になりたいと思い、後期研修では当院の総合内科を選択しました。

後期研修先として、川崎市立川崎病院を選ばれたのはどうしてですか。

初期研修医として、2年間、総合内科の先輩医師が頑張っている姿を見てきました。初期研修医はスタッフの先生につくのですが、総合内科医は後期研修1、2年目で主治医としてマネジメントに当たります。もちろん、困ったときは指導医に相談できますし、周りも支えてくれますが、希望した疾患を取れるのは魅力がありました。初期研修医とは違った形で総合内科医の仕事ができるのが良かったです。後期研修1年目で消化器内科に行ってもマネジメントはできませんが、総合内科だとそれができます。2年上の先輩に憧れていましたし、当院に残って後期研修をしたいと思いました。

後期研修で勉強になっていることを教えてください。

主治医として、総合内科で診ることです。患者さんはその一つの疾患だけを持っているのではなく、持病もありますから、それを管理しながら、その疾患を診るのは勉強になります。卒後3、4年目で、主治医として、患者さんにICするのも難しいですね。ときにはがんの患者さんにお話をすることもあります。自宅や生活のことなど、初期研修時には見えなかった視点も持たなくてはいけません。

指導医の先生方のご指導はいかがですか。

満足しています。私に影響を与えてくださった先輩のような指導を私もできるようになりたいと思っています。

病院に改善を望みたいことはありますか。

初期研修の自由度は高いのですが、私は神経内科、糖尿病内科、血液内科、腎臓内科などを回れませんでした。しかし、そのシステムは既に改善されていますので、今の初期研修医が羨ましいです。また、初期研修医には寮があるのですが、寮費が高くて入れなかったので、安くしてほしかったです(笑)。やむを得ず、自分で借りていました。

初期研修医の指導にあたって、気を付けていることはありますか。

初期研修医はスタッフの医師につきますので、私が直接、初期研修医の指導医となったのは今月が初めてです。総合内科の医師は珍しい病気の主治医になることが多く、初期研修医はそれを総合内科の医師と診ながら、スタッフについています。私は初期研修医にできる限り、自分で考えたり、アセスメントする時間を与えるようにしています。こちらから問題点を出すのではなく、初期研修医が「私はこう思います」と言うのを待って、方針を話し合っています。私自身もそうやって育てていただいたので、今度は返していく番ですね。

当直の体制について、お聞かせください。

月に4、5回あります。内科は病棟が2人です。スタッフが診ている病棟とICUや救命救急の当直がいます。総合内科は外来が1人、手伝いが1人です。このほか循環器内科も当直しています。初期研修医は病棟に入ります。

カンファレンスはいかがですか。

毎朝、病棟の当直医が新入院の患者さんのプレゼンを行い、特に珍しい疾患や重症の患者さんの情報を共有しています。総合内科の医師のほとんどが出席しますし、時間のあるスタッフも来ます。総合内科医のプレゼンに対し、スタッフの先生方から「こういう検査をした方がいいよ」といったフィードバックもあります。当直中に考えたことをフィードバックしていただけるので、有り難いです。救急の先生方もいらっしゃるので、大きなミスにも繋がらないですね。皆で高め合えるカンファレンスになっています。

コメディカルのスタッフとのコミュニケーションはいかがですか。

4年間いるので、やりやすいです。患者さんの様子を聞きやすいですね。いい意味で話しやすく、仲が良いのですが、悪い意味で緊張感がなくなったり、馴れ合いにならないよう、気をつけています。

何か失敗談はありますか。

怒られてばかりです(笑)。一人でマネジメントするのは難しいのですが、スタッフの先生方がよく気づいてくださるので、重症の患者さんを持っていても重大なことにはなりません。

研修医同士のコミュニケーションは活発ですか。

総合内科には卒後3年目から5年目の医師が25人ほどいます。4チームあるのですが、お互いの得意不得意を助け合っています。指導医に尋ねる前に相談したり、コミュニケーションは活発です。

今後のご予定をお聞かせください。

後期研修2年目になるときに慶應義塾大学の消化器内科に入局しました。3年目の来年は慶應義塾大学病院の消化器内科で研修を行う予定です。将来は大学院で研究もしたいですね。でも、今のところは大学病院で成果を出していくよりは市中病院でいい教育をしていただいた者として、市中病院で指導医になることに憧れています。

現在の臨床研修制度や新専門医制度について、ご意見をお願いします。

この臨床研修制度は良いと思います。その科のことしか知らないで専門医になるよりも、患者さんは一つの病気だけを持っているわけではないので、ほかの科のことを知っておいた方が良いコンサルテーションができるはずです。一方で、新専門医制度では大学病院に人が集まるのは当然でしょう。後輩も不安になっていますね。私は在宅医療を経験したかったので、当院を選んだのですが、そういった自由度が高く、フレキシブルな研修の良さを失わず、後期研修医がやりたいことがやれるプログラムであってほしいです。

これから後期研修の病院を選ぶ初期研修医にメッセージをお願いします。

新しいプログラムが始まったばかりで、私と同じように研修できるのかどうか保証はできませんが、当院には症例と指導医の豊富さがあり、良い環境です。全人的に患者さんをマネジメントでき、自由度の高い研修を行いたい人には向いていますので、そういう方は是非、見学にいらしてください。

お気に入り