後期研修医インタビュー

社会福祉法人 恩賜財団 済生会支部

大阪府済生会千里病院

大阪府吹田市津雲台1-1-6

名前 小川 裕子(ゆうこ) 研修医
出身地 山口県下関市
出身大学 山口大学
医師免許取得年度 2014

医師を目指したきっかけをお聞かせください。

小さい頃に近くの小児科の先生にお世話になっていて、かっこいい仕事だなと思ったのがきっかけです。また、祖母が看護師、母が保健師という家庭で育ちましたので、母から医師と一緒にした仕事の話を聞いていたこともありました。小さい頃は漠然とした憧れでしたが、実際に決めたのは高校生になってからです。

ポリクリはいかがでしたか。

ある患者さんのお部屋に行って、病状とは関係のない、他愛のない話を30分とか、1時間ぐらい話したことが印象に残っています。

初期研修の病院を聖隷三方原病院に決めたのはなぜですか。

看護師の知り合いが聖隷三方原病院で働いていて、誘われたんです。4年生の終わりに見学に行ったのですが、民間の病院の中では早い段階でドクターカーを導入して病院前救急に力を入れていること、緩和ケアも全国の先駆けの施設であること、規模が934床と大きいこと、急性期から慢性期までを診ていることに惹かれました

初期研修を振り返って、いかがですか。

私の前後の学年は10人以上いるのですが、私の学年は5人しかいなかったんです。当直の回数も多くなりますし、忙しくて、同期ともなかなか会えなかったので、最初は不安でしたね。でも、その分、症例の取り合いもなく、豊富な経験を積むことができました。

初期研修はどのようなローテーションだったのですか。

選択が6カ月で、残りの18カ月が必修です。内科はほぼ全科を8カ月、救急は必修の3カ月に1カ月をプラスして回りました。そのほか、小児科、外科、地域医療、緩和ケアなど、幅広くローテートできました。

専門を救急科に決めたのはどうしてですか。

以前も今も小児科志望なんです。ただ、小児科というと小児内科の面が強く、小児の外傷や集中治療を誰が診るのかが問題になっています。救急の医師でも「小児はちょっと」と言う人はいますし、小児科の医師でも「外傷はちょっと」と言う人がいます。そういった狭間で困っている子ども、救急の知識を必要とされているところにいる子どもの診療に携わりたいと思い、後期研修では救急科を選びました。そのあとで小児科に行き、小児救急か、小児集中治療を学びたいと考えています。将来は慢性期疾患の子どもに関わりたいんです。神経や循環器など、長いフォローが必要な子どもを診たときに、その子たちが急性期で重症だったときのことを知っておかないと、その後の対応が難しくなりますので、今は救急科で知識を得ています。

後期研修で大阪府済生会千里病院を選んだ理由をお聞かせください。

病院前救急から当院での治療まで、または各科にお願いするまでの治療を学べることや災害医療など、救急の各分野を幅広く経験できそうだったからです。

後期研修はどのようなプログラムなのですか。

基本的には救命での研修になります。希望によって、麻酔科等々の、どの科の研修にも対応していただけます。

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後期研修で勉強になっていることを教えてください。

色々な患者さんが次々にいらっしゃるので、全てのことが勉強になっています。本を読んでの勉強というよりは病棟で患者さんに接することから学べることの方が多いですね。ICUでの管理にしても、指導医の先生方の方法がそれぞれ違いますので、勉強になっています。

指導医の先生方のご指導はいかがですか。

個性的な方が揃っています。厳しくも優しく、熱くも緩くといった、メリハリのある方々です。少し間違ってしまうと、患者さんが亡くなってしまうようなシビアな職場ですから、そういう点は厳しいです。それ以外に関しては進路相談なども気兼ねなくできますよ。初期研修では重症の患者さんを診る機会はほとんどありませんので、後期研修が始まって、重症の患者さんにあたると、きつくなっていました。そんなときに指導医の先生方が「泣いていないか」、「元気ないけど、大丈夫か」といった心配をしてくださったのは嬉しかったですね。そんな人間味に溢れた先生方の存在が千里の一番の良さではないでしょうか。

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病院に改善を望みたいことはありますか。

今の規模や状態でいいと思っていますが、最近、流行ってきている女性医師の時短勤務制度などの柔軟な対応は必要かもしれませんね。男性医師にとっても働きやすい職場であればいいと思います。

初期研修医の指導にあたって、気を付けていることはありますか。

私も後期研修が始まって半年しか経っていないので、一番の悩みですね。救急車で来た患者さんに初期研修医ができることは限られています。スピードや判断が求められるところではありますが、できることを頑張ってもらいたいです。できることを見つけてもらえたり、「これができた」といった気持ちを感じてもらえるような指導をしたいと思っています。

当直の体制について、お聞かせください。

スタッフが2、3人と初期研修医が2、3人のチームを組み、一晩に2、3チームが当直しています。

カンファレンスの雰囲気はいかがですか。

夜勤や前日に患者さんを担当した場合はプレゼンがありますので、気が引き締まりますし、今でも緊張しています。ぴりっとした空気になることもありますが、勉強になっています。

コメディカルのスタッフとのコミュニケーションはいかがですか。

看護師さん、臨床工学技士さん、薬剤師さんにはいつも助けられています。日頃から、よく声をかけてくださるので、仕事がしやすいですね。フラットな雰囲気ですよ。

何か失敗談はありますか。

組織が大きいので、大きな失敗は未然に防げているのですが、小さな失敗は頻繁にあります。忙しさを言い訳にして、女子力が欠如していることも失敗でしょうか(笑)。

研修医同士のコミュニケーションは活発ですか。

活発です。当院には卒業年度に関係なく、「千里学年」というものがあります。私は卒後3年目ですが、同期は5年目と11年目なんです。医師としての経験年数ではなく、千里の同期として接することができるのがいいですね。同期とは意見交換をしたり、飲みに行ったりしています。

今後のご予定をお聞かせください。

まずは救急の専門医を取得したいです。その先は新専門医制度のこともありますが、小児科を一から勉強するか、小児救急や小児集中治療で専門医を取得するか、そのあとで小児科の専門医を取得するかなどを考えています。将来は救急もできる小児科医として、小児科に軸足を置きつつ、救急や重症を診ていきたいです。

現在の臨床研修制度について、ご意見をお願いします。

色々な診療科で色々な経験を積めるので、いい制度だと思います。1カ月しか回らなかった科であっても、将来、必要な知識を学べるはずです。短いから意味がないと思わずに取り組まないと、単なるお客様になってしまうのが難しい点ですね。初期研修医のやり方次第で充実度が変わるでしょう。

これから後期研修の病院を選ぶ初期研修医にメッセージをお願いします。

初期研修の間に希望が変わることが多いので、悩みが出てしまいますよね。悩んだら、最初に考えていた科を初志貫徹するのもいいし、迷っている科でもいいので、ひとまず期限を定めて、科を決めてしまいましょう。そこで1年か、2、3年の間、頑張ってみたらいいですよ。自分で決めた科や選択なら、頑張れるはずです。思い切って決めましょう。