初期研修医インタビュー

東京女子医科大学病院

東京都新宿区河田町8番1号

名前 小林 ひとみ 先生(初期研修2年目)
出身地 東京都
出身大学 東京女子医科大学

医師になるきっかけを教えてください。

父親が産婦人科を栃木県で開業していますので、その影響が一番大きかったと思います。
一人っ子ですし、両親も回りの親戚も多分医師になるのではないかと思っていたようですが、中学までは医師になろうとは思わず、小説家になりたいと思っていました。高校時代に、友人と将来何になろうかとよく話していましたが、いつも心に浮かぶのは父親の働いている姿でしたし、ひとの命に携る仕事がしたいと思うようになりましたが、家を継がねばならないだとかは考えていませんでした。
高校で豚の解剖の授業があり~と言っても生きた豚を解剖するのでなく、臓器がテーブルに並べられているのを見たり、触ったりするのですが~皆が嫌がって泣いたり、倒れたりするなか、私は結構平気で、「この臓器はこうなっているのか」など逆に探究心旺盛でそれらを眺めていました。それで医師に向いているかもしれないなどと思ったりもしました。医師になり、父は喜んでいるみたいですが、産婦人科医を目指していないので、複雑な心境かもしれません。

医学生の時に将来進みたい科を決められましたか。

5年生くらいから漠然と考えるようになり、6年生になると国試対策の勉強は全科目に及ぶので、少なくとも眼科・耳鼻科含む外科はないなと思いました。マッチングの際は、東京女子医科大学病院の本院しか登録しませんでした。正直、「落ちたらどうしよう」と思っていました。

ポリクリについて。

ポリクリは辛いと言うよりも、立ち位置がわからず苦労しました。特に病棟にいる時が自分にとっては大変でした。白衣を着ているので患者さんは医師に見えるでしょうが、医療行為が出来る訳でなく、先生の手伝いをしようと思いますが、長く居ると先生に迷惑をかけそうですし、それで居なければ叱られそうだしと、非常に立場が微妙でした。国試については、臨床に携っていないと解答できない写真の問題等も増えてきており、ポリクリについては、今後議論される余地があると思います。

初期研修を東京女子医科大学病院に決めた理由。

都内の市中病院のERを1ヶ所見学に行きました。内科希望ではあったのですが少し救急救命に興味がでた為です。ただ自分のライフプランの中で考えると救急救命の仕事は無理だなと思いました。研修をこちらに決めた理由は、5年生のポリクリで、多少なりとも先生と知り合いに~とは言っても一方通行ですが~なっていましたし顔を知っていると言うのは安心感があります。東京女子医科大学の卒業生は4割近くが残るので同期が多い事も心強いです。またそれぞれの専門の科が特化していることもポイントになりました。センター化された各科が各々最先端の医療を提供しており、その科の門を叩けば、優れた先生のもとで勉強ができると思います。

初期研修生活が始まっていかがですか。

最初の研修科は、循環器内科でした。2年目の循環器は希望で選択しました。循環器科はアグレッシブな先生が多く、また他の科からコンサルトされる事も頻繁にあり、心機能や循環動態をきっちり管理できたらかっこいいなーと、「循環器科の一員になる」事に憧れがありました。しかし、内視鏡という強い武器のある消化器内科にも非常に心が揺れています。
研修当時苦労したのは手技です。患者さんと向きあい会話する、そして信頼関係を築いていくことにそこまで不安はありませんでしたが、採血やラインをとることは場数を踏まないと出来ませんので、2年目の先輩に腕を借り練習しました。薬の名前もわからず、指導医の先生が話している事もわからず、今まで勉強した事はなんだったんだろうと思いました。
1年目の研修は循環器内科、救急救命、腎臓内科、呼吸器外科をそれぞれ3ヶ月研修しました。最初の1ヶ月は全くわからず右往左往していましたが、3ヶ月目になるとようやく慣れてくるので忙しいながらも楽しかったです。すぐにまた違う科に移ることは、また一からお作法を学ぶので大変でした。
2年目は消化器内科、リウマチ内科をそれぞれ2ヶ月回り、今は循環器です。
いろいろな科を回れているのは私にとってはありがたいです。多分研修医の皆さんの大半は、内科系に進むのか外科系に進むのかはおおよそ決められていると思いますが、そのなかのどの科に進みたいかはなかなか決めきれないと思います。初期研修で多くの内科系の科を回る事で、絞りやすくなると思います。私も、ローテートが予定されていない神経内科も回りたいくらいです。

今後の進路について教えてください。

非常に悩んでいます。最近の同期と話す時の会話の中心は、今後の進路についてです。私の回りの友人は、完全に決めたと言う人と、全く決めかねていると言う人と両極端のような気がします。特に女性の場合には、興味がある科や、やリがいかある科に進もうと単純に決められない理由があります。私は、今年結婚を予定していますがその後の出産だとかを考えると慎重な選択をせざるを得ません。女性だけの医学部であり、指導医の先生や先輩に女性が多いので、「仕事とライフプランを両立できる科はどこだろうか」と相談にのってもらっています。私は消化器内科か循環器内科に行きたいと思っています。消化器で内視鏡の技術を身に付けていると 結婚・出産で現場を離れても、復帰しやすい環境~たとえば週3日で内視鏡のアルバイト~がある事を多くの先輩からうかがっています。循環器でも、妊娠中でも心エコーや外来はできますし、ひとまず命の危機か否かの判断さえつけられれば大学病院へ送る等の対応ができます。また、循環器内科の3・4年目では病棟・CCU・カテ室・電気生理・エコー室・心臓リハ等、数か月単位でローテートすることにより広い範囲で各々の専門医から多くのことを学ぶことができます。女性ならではの本当に難しい選択です。また研修する場所を大学に求めるか市中の病院でおこなうかの選択もありますが、私の場合は、いずれの科に進むとしても東京女子医科大学病院で後期研修はおこなう予定です。

臨床研修病院選びの情報源を教えてください。

私は、初期・後期研修はこちらで行う事を決めていましたのでさほど情報収集はしていませんが、回りの人で多かったのはインターネットによる情報収集です。研修病院情報サイトやホームページでまず目的の病院を調べています。また面白いところでは後期研修先の情報収集する際に、希望の科目を検索エンジンを使用して、一番上位にヒットした医局の収集をしたと言う人の話も聞いています。あとは先輩や友人からの収集です。またこれは民間の会社がおこなっている臨床研修病院合同セミナーにも、興味はあったので参加しましたが、病院によっては医学生が並んでいて、行き辛い雰囲気があったのと、対応される先生方もいろいろな学生さん「どうぞどうぞ」と言う雰囲気ではなかったのが印象的です。

コメディカルとの付き合いはいかがですか。

ポリクリ時代、正直いって看護師さんは怖い印象がありました。しかし、働きはじめたら、お互いの存在を認め合う事で臨床の現場は回るわけで、間違った事をしない限りは当然怒られる事はありませんし、いい人も多いのに気付きました。大学病院のコメディカルとの付き合いは難しいとよく言われますが、正直言えば頼んだ事を断られたり、理不尽な対応をされる事もなかったわけではないですが、同じものを頼むのでも頼み方や言い方によって変わるものだしお互いが気持よく仕事できるようお互いが努力するのが大切だと思います。

同期とのコミュニケーションについて。

みんな仲良くやっていると思いますし、私の場合は、大学時代は女性ばかりでしたので男性がはいってきたことによって刺激にもなります。いろんな話をして、お互いに高めあっている大切な仲間です。

先生の1日を教えてください。

6時20分頃起床して、7時30分には病棟にいます。その後カンファレンスがあり、仕事がはじまります。夕方にもう一度班回診があり、今日の報告や相談、それに対する指示を受け、また明日の予定などを話します。帰宅時間は19時の時もあれば、日が変わる事もあります。当直は月4回ですが、体制はオーベンの先生と7年目位の先生、後期研修医併せて6名体制です。

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