初期研修医インタビュー

昭和大学

横浜市北部病院

神奈川県横浜市都筑区茅ヶ崎中央35-1

名前 荻原 陽(よう)先生
出身地 山形県鶴岡市
出身大学 昭和大学
医師免許取得年度 2015年
名前 島崎 咲 先生
出身地 静岡県静岡市
出身大学 島根大学
医師免許取得年度 2016年

医師を目指したきっかけをお聞かせください。

荻原:

小学生の頃には決めていましたので、早いですね。地元の小学校の委員会活動でボランティアをすることになり、デイサービスに行ったんです。そこで、高齢の方々と触れ合う機会があったのが大きな理由です。地域貢献には色々な形がありますが、医療で貢献したいと思いました。実家が医院を開業していて、父で4代目なんです。小さいときから近所の方々に「お医者さんの卵だ」と言われていましたから、どこかで意識していたのかもしれません。

島崎:

私は医師家系で育ったわけではありません。中学の同級生のお母さんが医師で、駅でばったり会ったことがありました。学会帰りとのことで、かっこいいなあと憧れたのがきっかけです(笑)。その頃、私の周りでは女性医師はまだ珍しかったので、印象に残ったんでしょうね。

学生生活ではどんなことが思い出に残っていますか。

荻原:

1年目は寮生活でしたので、他学部を含めて、多くの友人ができました。バスケットボール部と昭和大学白馬診療部での活動もしていました。バスケットボール部での東医体などでは全国に友人ができましたね。私たちのチームの成績は中の中でした(笑)。白馬診療部は昭和大学が北アルプスの白馬岳山頂にある白馬山荘と村営頂上宿舎で開設している診療所で、医学生が登山者救護のボランティア活動をするものです。最初は先輩に無理に連れていかれたんですが、次の年には自分から行きたいと思いましたね。先輩たちからの歴史を引き継ぎ、後輩たちに渡せたという充実感がありました。

島崎:

島根で過ごしましたので、友達と四国や九州などの色々なところに旅行に行ったのが思い出に残っています。

大学卒業後、研修先を昭和大学横浜市北部病院に決めた理由をお聞かせください。

荻原:

最初は初期研修医が前に出て症例に触れることができる市中病院を希望していました。でも、5年生のときに先輩からこの病院を勧めてもらったんです。当院は大学病院でありながら、市中病院の良さも経験できることに惹かれました。初期研修医がやりたいことをできる範囲でさせていただける病院ですね。最終的には6年生になってから決めました。

島崎:

関東の病院を希望していました。私は大学病院が良かったんです。理由は大学病院の方がレポートを書く指導などをしっかりしてくれると聞いていたからです。当院は他大学からも入りやすい雰囲気なのが良かったです。

昭和大学横浜市北部病院に見学に来られたときの印象はいかがでしたか。

荻原:

見学よりも先に産婦人科と小児科の病院実習で来ていました。学生であっても、常に前に前にと出してくださるところが良かったですね。今は耳鼻咽喉科にいる先輩が当時、初期研修医だったのですが、丁寧に指導してくださいました。

島崎:

私は見学していないんです(笑)。試験も本院で受けました。昭和大学は本院での試験を受験するだけで全ての分院にマッチングできるのが地方大学の学生には有り難かったですね。地方からだと試験のたびに上京するのは大変なんです。

昭和大学横浜市北部病院での初期研修はイメージ通りですか。

荻原:

学生時代は見学だけなのでイメージはそんなに持てなかったのですが、初期研修医が色々と経験できるのはイメージ通りでしたね。一度、見学したら、「主治医になったつもりで、次は君がやれ」と言われます。初期研修医主導でさせていただけますし、意見を取り入れていただけることもあります。救急はもともと初期研修医主導なのですが、最初は怖かったです。でも、一般的な疾患に触れたり、勉強してきたことを出せる場ですので、頑張っています。

島崎:

私はイメージがないまま、初期研修に入りました(笑)。でも、毎日、とても楽しく研修させていただいています。

プログラムの自由度はいかがですか。

荻原:

2年目に8カ月の選択があるので、満足しています。私は外科系志望なのですが、その中で勉強したいことを自由に選べます。回る時期なども事務スタッフに相談に乗っていただき、整形外科を早めに回ることができました。

島崎:

必修科目は2カ月単位で回ることが多いです。他病院で研修している友達に聞くと、1カ月単位の病院もあるそうなので、回る科目数は少なくなるのかなと思っています。

プログラムの特徴はどんな点でしょうか。

荻原:

やはり2年次での選択期間の長さでしょう。それから4つの大学病院が選択できることも特徴ですね。たすきがけのシステムをとる大学病院が多い中、昭和大学のくくり内ではありますが、ほかの病院での研修も行えることで、将来の選択肢の幅が広がりそうです。

院外での研修はありますか。

荻原:

私の場合は昭和大学病院で整形外科、昭和大学藤が丘病院で三次救急と形成外科に行きました。地域医療も15ほどの病院から選べますので、宮古島の宮古島徳洲会病院に行く予定です。

どのような姿勢で初期研修に取り組んでいらっしゃいますか。

荻原:

私は最終的には地元に戻るつもりです。地方ですから専門以外も診ることが求められますので、一般的な知識を身につけたいと思っています。また、今年は後輩もできました。後輩や学生に指導することで気づかされることが多くあります。教えられないことは自分に足りないことだと自覚し、足りないことの勉強をするようになりました。

島崎:

まだ1年目ですし、できることは全部やろうと思っています。できないことも「やりたいです」と手を挙げるようにしていますね。患者さんに影響のない範囲で任せていただけますので、力がついていくことを実感しています。

指導医の先生のご指導はいかがでしょうか。

荻原:

指導医の先生方は本院ほど多くないので、まずは臨床で、それから教育です。つきっきりという訳にはいきませんが、見学することで覚えることもできますし、何かあれば「見にきて」と声をかけていただいています。当直でコンサルトすると、深夜でも熱心に指導してくださいますよ。

島崎:

忙しい中、丁寧に指導してくださっています。手技の責任も指導医の先生方がとってくださるので、有り難いです。

昭和大学横浜市北部病院での初期研修で勉強になっていることはどんなことでしょう。

荻原:

他の大学病院よりも初期研修医が手を動かす機会が多いと思います。私は外科を2カ月回ったあとで、鼠径ヘルニアや帝王切開の手術を執刀させていただきました。「君の責任でやるんだよ」と言われましたが、指導医の先生が常についてくださる安心感がありましたね。

島崎:

私は当直です。大学病院の初期研修医は病棟当直がメインだとよく聞きますが、当院は市中病院のように救急外来を担当します。これはとても勉強になっています。

何か失敗談はありますか。

荻原:

数多くありますが、一番は寝坊でしょうか(笑)。朝起きたら、集合時間の3分前ということがありました。日頃は優しい先生なのに、そのときはものすごく怒られましたね。遅刻すると、その日の作業が全て遅れるのだと痛感しました。

島崎:

朝の採血で失敗しました。点滴が入っている患者さんには反対の手で採血しないといけないのに、患者さんが嫌だとおっしゃったこともあって、同じ手で採ってしまったんです。点滴の液が混じってしまい、正確なデータが取れないと注意されました。1年目の4月で良かったと思いましたね(笑)。

当直の体制について、お聞かせください。

荻原:

月に3、4回、多い月で5回あります。ウォークインと救急車に2人ずつの初期研修医が配置されます。加えて、内科4科、外科、産婦人科、小児科などの各科のバックアップの指導医が10人以上います。患者さんに帰っていただくか、入院していただくかという最終選択は各科の指導医の先生方なので、必ずコンサルトしています。

当直では、どんなことが勉強になっていますか。

荻原:

ほとんどがコモンディジーズですから、対応を学べます。最近では帰っていただくか、入院かを気づける力がついてきましたし、ある程度の対応を一人で出来るようになってきました。

島崎:

やはり初期対応ですね。コンサルトの前に必要な検査であるとか、検査の結果を見て、どうコンサルトするかなどのほか、患者さんの症状に合わせて、何をどう調べるべきか考えるようになりました。

カンファレンスの雰囲気はいかがですか。

荻原:

心臓血管カテーテル室のカンファレンスはかなり学術的ですね。新しい論文についてや安全面を考慮した治療内容についてなど、大学病院ならではのアカデミックさがあります。外科はコメディカルスタッフも同席し、リハビリについて話し合うことが多いです。

島崎:

呼吸器外科を回っているところですが、呼吸器はセンター化していますので、内科と一緒に意見交換をします。リハビリのコメディカルスタッフや退院支援のスタッフも来ますので、勉強になっています。

コメディカルの方たちとのコミュニケーションはいかがですか。

荻原:

かなり密です。病棟は初期研修医が大勢いますので、いい関係を築けています。1年目の最初に同期全員での食事会があったんです。初期研修医だけでなく、コメディカルスタッフや事務系のスタッフも一緒なので、30人いました。年によっては100人ぐらいのときもあるようです。ここで顔見知りになれるので、病棟などで会っても話しやすいですね。

島崎:

看護師さんと関わる機会が多いのですが、ベテランの看護師さんは知識が豊富で、頼りになる存在です。いつも助けていただいています。

研修医同士のコミュニケーションは活発ですか。

荻原:

活発ですよ。総合医局制で、医局の一部に初期研修医席があります。また、救急外来のそばに部屋があり、当直のときや空いた時間に話したり、食事をしたりしています。総合医局で気が休まらないときはその部屋に行きますね(笑)。それからインテリジェントラウンジもあります。ここでは電子カルテを見ることができる他、シミュレーターや手技模型などでトレーニングできます。

島崎:

私の同期は25人いますが、7人が他大学出身者です。分け隔てなく、仲良く過ごしています。

今後のご予定をお聞かせください。

荻原:

来年は本院の整形外科で後期研修を始めます。将来は地元に帰れたらと思っています。

島崎:

将来の専門科はまだ決めていません。2年次の選択期間で決めたいですね。

寮もあるんですよね。

荻原:

寮は病院と廊下一つで繋がっているんです。通勤はとても楽ですね。ユニットバスですし、キッチンが狭いのですが、生活に支障はありません(笑)。

島崎:

7時に集合というような、朝が早い科もありますので、近いと便利です。セキュリティも万全で、門限もあります(笑)。

ご趣味など、プライベートの過ごし方について教えてください。

荻原:

今もバスケットボールを続けています。個人参加の人達で集まってチームを作り、ゲームを楽しんでいます。同期や後輩と食事や飲みに行くこともありますね。

島崎:

同期と予定が合えば食事に行ったりしますし、たまに実家に帰ることもあります。ただ、科によってはハードなので、1日中寝ることもありますね(笑)。

現在の臨床研修制度に関して、ご意見をお願いします。

荻原:

私にはいい制度ですが、早く専門に進みたい人にはきついかもしれません。私は整形外科を希望していますが、整形外科は特殊な診療科なので、2年間色々な科を回って、知り合いの先生方を作ることが出来たのは良かったです。

島崎:

進路が決まっていない私にもいい制度です。専門的な手技よりも救急外来でできたらいい手技を身につけたいと思っています。見たことがあるのとないのとでは違いますので、多くの症例にあたりたいです。

最後に、これから初期臨床研修病院を選ぶ医学生に向けて、メッセージをお願いします。

荻原:

好きな病院、研修したい病院で出来るのが一番ですが、2年間で色々な経験を積んで欲しいです。当院は大学病院と市中病院の顔があり、指導慣れしている指導医の先生方ばかりです。私はいなくなりますが、後輩たちがきちんと指導してくれるはずですので、どうぞいらしてください。

島崎:

やる気があれば、しっかり研修できます。自分次第で変わってきます。ハードな病院で心が折れてしまった初期研修医の話も聞きますが、この病院は環境も良く、指導医の先生方も優しいので、お勧めです。