指導医インタビュー

松戸市立総合医療センター

千葉県松戸市千駄堀993番地の1

名前
海辺(うみべ)剛志 先生
内科部長兼総合診療科部長 指導医
職歴経歴
1962年に東京都新宿区で生まれる。1988年に名古屋市立大学を卒業後、千葉大学医学部附属病院第二内科(現 糖尿病・代謝・内分泌内科、血液内科、糖尿病コンプリケーションセンター、高齢者医療センター)に入局し、千葉大学医学部附属病院と国立下志津病院(現 下志津病院)で研修を行う。1990年に千葉大学医学部附属病院第二内科に勤務する。1993年に千葉大学医学部附属病院で研究を行う。1998年に国保松戸市立病院内科に勤務する。2011年に国保松戸市立病院総合診療科部長に就任する。2014年からは国保松戸市立病院
学会等
日本内科学会総合内科専門医、日本リウマチ学会専門医、日本アレルギー学会専門医など。

国保松戸市立病院の特徴をお聞かせください。

ほとんどの診療科が揃っており、それぞれの専門医が在籍しています。特に小児科と救命救急センターには強力なスタッフが在籍していますので、小児科や救急に興味のある医学生、初期研修医からの人気も高いですね。内科、外科を問わず、地域の基幹病院として必要十分な陣容を誇る病院です。初期研修で必須の内容を全て学ぶことができるでしょう。

海辺先生がいらっしゃる総合診療科についてはいかがですか。

紹介状を持たずに受診された内科系疾患の患者さんや、どの診療科を受診したら良いか分からない患者さんの初期診療を担当しています。当科で対応可能な疾患であれば、そのまま治療を行い、専門医の診察が必要と思われれば、当該の科に紹介します。
総合診療科での研修が当院の初期研修の特徴の一つでしょう。初期研修医が早い段階で第一線に立ち、初診の患者さんを一人で診る体制をとっています。既に診断がついていたり、治療の方針が決まっている患者さんではなく、非外傷性で、紹介状を持っていない患者さん、何の色もついていない患者さんのファーストタッチを行います。医療面接、理学診断をもとに診断をつけ、指導医と相談します。この研修のあり方が医学生に口コミで広がっているようで、見学者も多いですし、この研修をしたくて当院を選ぶ人もいます。

国保松戸市立病院の初期研修の特徴もお願いします。

総合診療科での外来研修など、プライマリケアを十分に勉強できることが特徴です。救急車が多く来ますので、外傷などの経験を積むこともできます。総合診療科では時間に余裕がある中での診療、救命救急センターでは時間に余裕がない状態での診療を学べます。

初期研修医の人数はどのくらいですか。

1学年14人です。これに加えて、千葉大学医学部附属病院とのたすきがけで3人が来ています。教える側としては、適切な人数だと思っています。

指導される立場として心がけていらっしゃることを教えてください。

個人的な意見ですが、初期研修医をプログラムで縛ってしまうよりも、良い環境を与えたいと思っています。いい土地といい草があれば、自然にいい牛が育つように、施設が充実し、優秀な指導医が揃い、バラエティに富んだ患者さんがいらっしゃる研修病院で2年、初期研修を行えば、良い医師になれるのではないでしょうか。

最近の研修医をご覧になって、どう思われますか。

人数が増えてきたこともあって、様々な人材が集まるようになってきました。地域柄、かつては千葉大学の卒業生が多かったのですが、今は北海道大学から琉球大学までいますよ。面白い交流ができていると思います。真面目で、やる気があり、お互いが切磋琢磨していますね。こちらが教えようとしなくても、学ぶ姿勢があります。

「こんな研修医がいた」というエピソードがあれば、お聞かせください。

特定の人を挙げるのは難しいですが、当院育ちの人は優秀ですよ(笑)。ある年の年度初めに、当院で初期研修をした後期研修医と都内の有名病院で初期研修をした後期研修医を見る機会がありました。二人は同じ大学出身で、それぞれに優秀なのですが、当院育ちの後期研修医の方が救急の処置やICUでの手技が的確で、フットワークも軽いのです。良い初期研修ができたのだなと思いました。しかし、もう一人の後期研修医も数カ月後にはきちんと追いついていました。

研修医に「これだけは言いたい」ということがあれば、お聞かせください。

当院の研修医に関しては、外を見て、外のスタンダードに追いつくように頑張ってほしいです。内々の環境で満足してほしくないですね。勉強できるのは今しかないですし、初期研修の時期は一番伸びる時期だと思います。将来的なものを見据えながら、今、何をしないといけないのかを考えてほしいです。私がこのような考えを持てるようになったのはつい最近なんです。しかし、最初から何をすべきかという考えを持って挑めば、意識を高く持って、良い研修ができるのではないでしょうか。私たちの頃よりは今は患者さんを診る数や手技を行う数も減っているようですので、一つ一つをしっかりやって、一例ずつを大切にしてほしいですね。

研修医に「これだけは言いたい」ということがあれば、お聞かせください。

学ぼうと思えば、多くのことを学べるのです。学ぶ要素の豊富な当院に来たからには、しっかり吸収してほしいです。そして、後輩に当院での初期研修の良さを広めてもらいたいですね。

先生の研修医時代はどのようにお過ごしでしたか。

野放しのようにされて育ちました(笑)。卒業の時点ではサブスペシャリティまで決まっていませんでしたので、代謝、内分泌、アレルギー、消化器を学べる第二内科に入局したんです。1年目は大学病院で先輩に教わりつつ、昔ながらの研修をしました。2年目に膠原病の専門施設に行ったことがきっかけで、これを専門にしたいと思いましたね。臓器に偏りがなく、全身を診ますし、うまく治療できれば助けることができます。がんのような結論が見えている疾患ではなく、結論のない疾患であることに興味を持ちました。

現在の臨床研修制度についてのご意見をお願いします。

この制度が始まってから、初期研修医の質は確実に向上しています。色々な診療科で、色々な指導医や患者さんに接することで、偏りのない知識を得られていますね。また、スタッフの意識も教育へと変わってきました。2年を終えての到達度は非常に高いですから、羨ましいぐらいです(笑)。

これから初期臨床研修病院を選ぶ医学生に向けて、メッセージをお願いします。

当院の初期研修医は楽しそうに、しかし厳しく研修しています。病院の特徴としてはプライマリケアに長けていること、救命救急センターや総合診療科があること、急性期治療が充実していることにあります。また、小児科も有名で、小児科志望の医学生はよく見学に来ています。バランスの取れた病院ですから、見学に来て、生の病院の姿を見てください。

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