指導医インタビュー

市立岸和田市民病院

大阪府岸和田市額原町1001

名前
梶村 幸三(かじむら こうぞう)市立岸和田市民病院医師研修委員長 指導医
職歴経歴
1958年に大阪府茨木市に生まれる。1983年に京都大学を卒業後、神戸市立中央市民病院で研修を行う。1985年に天理よろづ相談所病院に勤務する。1988年に京都大学医学部大学院博士課程を経て、1992年に市立岸和田市民病院に入職する。2001年に市立岸和田市民病院消化器内科部長に就任する。2012年に市立岸和田市民病院副医療局長に就任する。2015年に市立岸和田市民病院医療局長に就任する。2016年に市立岸和田市民病院医師研修委員長に就任する。

市立岸和田市民病院の特徴をお聞かせください。

約400床の中堅病院です。救急が主体で、かなりの数の救急車と患者さんが来るのが特徴です。大病院に勤務すると、ほかの科の医師を知らないという話を聞きますが、当院は中堅病院ですから、医師間の交流があり、良い関係が得られています。各科の垣根がなく、どの科にも優しい医師が多いので、気軽に相談できる雰囲気です。

梶村先生がいらっしゃる消化器内科の特徴をお聞かせください。

消化器といいますと、病院によっては肝臓と消化管に分かれているところもありますが、当院は365日24時間体制で、常に当直や宅直がいます。そのため、何でもできないといけませんから、全ての疾患に対応できるようなトレーニングをしています。肝臓や消化管に限らず、技術的なものを全て取得してもらっているのが特徴です。

市立岸和田市民病院の初期研修の特徴もお願いします。

少数制で、1学年目が4人、2学年目が5人と、わずか9人しかいませんので、きめ細かく指導ができるのが特徴です。当院の年間の救急車は4,000件、ウォークインは12,000件ぐらいあるのですが、それを9人の初期研修医とスタッフ全体で支えていますから、かなり忙しい病院です。救急車が多い臨床研修病院はほかにもありますが、そういった病院のほとんどが1学年10人から20人の初期研修医を抱えています。初期研修医が多ければ多いほど、研修の機会が失われますが、少人数制の当院だと救急の症例数がかなり多くなります。各科を回るときも1科1人と決まっていますので、マンツーマンで勉強できる特徴もあります。1年研修すれば、当院のほとんどの救急患者さんを診られるようになりますから、2年目の初期研修医は本当にたくましく仕事をしています。

指導される立場として心がけていらっしゃることを教えてください。

初期研修医によっては、将来、進む科にしか興味を示さない人もいますが、医学は基礎のうえに専門を培っていくものです。医学の基礎的な常識や絶対にやってはいけない非常識なことをきちんと教えて、土台を作ってもらおうと考えています。基礎ができていない人は5、6年目になったときに困りますから、初期研修の間は基礎を、そして後期研修からは専門をしっかり築き上げてほしいと思っています。

最近の研修医をご覧になって、どう思われますか。

最近は手技がしたい、技術を学びたいという初期研修医が多いですね。それも必要ですが、手技や技術だけに興味を持つのではなくて、やはり知識的なこと、基礎的なベースをしっかり培うべく、努力してほしいです。

9人の研修医は性格も様々だと思いますが、積極的に聞いてこられる方とそうでない方といらっしゃいますか。

そうですね。医師はコミュニケーションが大切な仕事です。コミュニケーションは医師間のみならず、医師と患者さんや、医師とコメディカルスタッフなどでも必要なものです。性格的なこともありますが、話や言葉が苦手な人については2年の間に成長できるように見守りながら指導しています。1年目にうまく話せない人でも、2年目になったらうまくコミュニケーションが取れるようになっていますよ。

「こんな研修医がいた」というエピソードがあれば、お聞かせください。

今は良くも悪くも均一化されているというか、ずば抜けて変わった研修医はいないです。変わった人もいないし、すごく熱血感のある研修医も少なくなっていますね。

研修医に「これだけは言いたい」ということがあれば、お聞かせください。

一つは医師になった頃の熱い思いを持ち続けてほしいということです。最初はどんな患者さんを診ても、自分の経験になるので嬉しいものです。採血なども熱心にやってくれるのですが、慣れてきた5、6年目になってくると、ちょっとしたことに熱心さが少なくなってきたりするのが残念です。もう一つは患者さんを診る場合は自分の家族を診るつもりで診てくださいということです。自分の家族であれば、こんな検査をして、こんな治療をして、こんな説明をしてという理想があるはずですから、それを患者さんにもしてほしいです。患者さんにも医師の熱意は伝わりますし、患者さんと良い関係を築ければ、トラブルも少なくなり、医療がうまくすすむものです。

先生の研修医時代はどのようにお過ごしでしたか。

大学を卒業したら、大学病院に残る人が多い中、私は救急をしたかったので、救急で有名な神戸市立中央市民病院で研修を行いました。その後は天理よろづ相談所病院で消化器内科の研修をしました。神戸市立中央病院は救急が盛んな病院ですから、最高で3日連続で当直したこともありました(笑)。神戸市立中央市民病院は小児科救急も来るんです。内科救急は3分の1、小児科救急が3分の2で、小児科救急の方が多かったですね。小児科救急は全てファーストタッチしましたので、採血やルート確保もうまくなり、私にとっては勉強になりましたし、良い経験ができました。

現在の臨床研修制度についてのご意見をお願いします。

今の研修医制度はなかなか良くできています。色々な科をバランス良く回りますし、当院もそうですが、選択期間も長いです。初期研修2年目の後半は自分の行きたい科で研修できますから、そういう意味では問題ない制度でしょう。私たちの頃はこの次はここ、その次はここときちんと決められていましたが、今は自由度が高く、基本的なところを回ったあとはフリーで回れるので、昔よりも今の初期研修医の方が恵まれていると思います。

これから初期臨床研修病院を選ぶ医学生に向けて、メッセージをお願いします。

最初の2年間は医師人生の中で最も成長しますし、一番大切な期間です。この期間に怠けてしまうと、救急を積極的にやった人との間に大きな差がついてしまいます。特に1年目で差がつきますね。1年目に頑張った人は2年目で救急を任せたときに、すんなりこなしていくんです。したがって、最初の2年の病院を選ぶ際には救急をしっかりやっていて、症例も多くて、色々な科を回れて、技術もしっかり教えてくれるところを選んだうえで、たとえ忙しくても頑張ってほしいです。

岸和田市民病院のPRをお願いします。

当院は年間に救急車4,000台、ウォークインの患者さんが12,000人来ますが、その救急の現場で初期研修医を放置することなく、指導医がマンツーマンで教えています。当院に来ていただければ、最初の1年でほとんどの救急症例を診られますので、何が来ても困らない学力、技術、知識を身につけることができるようになります。又看護師さん、検査技師さん、薬剤師さん、事務の方、みなさん優しい人ばかりで支えてくれますので大変仕事がしやすい病院です。

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