徹底討論!大学病院vs市中病院

徹底討論!大学病院vs市中病院

市中病院チームの主張/行田総合病院

初期研修医
佐藤 恵里 医師

内科医を目指していましたが、専門を決めていなかったので市中病院を選びました

大学卒業後、大学病院ではなく、研修先を行田総合病院に決めた理由をお聞かせください。

佐藤:大学に入学した当初、旭川という土地に慣れるまでに時間がかかったんです。研修は仕事ですし、環境に慣れることがより大変なのではないかと考え、実家に近い埼玉か東京の病院を志望しました。内科医を目指していましたが、内科の中の専門を決めていませんでしたので、大学病院ではなく、民間病院の方が良かったですね。旭川からは病院フェアなどには行きにくいですし、病院のサイトも情報量がまちまちで、いくつかの病院に見学に行くことにしました。行田総合病院は実家から近く、以前から知っていたので、1週間程、見学しました。これがきっかけになりましたね。

行田総合病院に見学に来られたときの印象はいかがでしたか。

佐藤:指導医の先生が丁寧に教えてくださったこと、病院が清潔で過ごしやすそうなこと、コメディカルスタッフとの交流が活発であることが印象に残りました。研修医の先輩も話しやすい方でしたし、1年上の先輩がいると、研修もしやすくなるのではないかと思いました。

行田総合病院での初期研修はイメージ通りですか。

佐藤:見学のときに感じた、コメディカルスタッフの方々の印象はそのままですね。穏やかな方々ですし、医師との情報交換が積極的に行われていて、医師が孤立することがありません。患者さんのためにもいいことだと思っています。

行田総合病院での初期研修の特徴をお聞かせください。

佐藤:一言で言うと、何でもできる病院です(笑)。様々な科をローテートするので、そのときに回っている科が軸にはなりますが、他科の先生方も常に気にかけてくださっています。研修医が診ておいた方がいい症例などがあった場合には「手が空いていたら、診においで」と連絡してくださるんですね。患者さんは一つの科だけの疾患を持っているわけではないので、他科の指導医の先生に相談できたり、分からないことをすぐに尋ねることができる環境は総合医局制を超えた良さがあると思います。

指導医の先生のご指導はいかがでしょうか。

佐藤:どの先生も熱心に教えてくださいますが、特に呼吸器内科や外科は勉強になることが多く、私もしっかり勉強しました。

行田総合病院での初期研修で勉強になっていることはどんなことでしょう。

佐藤:循環器内科ではカテーテルも経験しましたし、手技を徹底的に学べたことでしょうか。循環器内科は病棟の患者さんを診る機会はほとんどなく、手技が中心でしたし、逆に病棟中心の科もあって、それぞれ勉強になりました。

研修医同士の意見交換や情報共有も活発ですか。

佐藤:病院内で会ったときですとか、普段の会話の中でよく話しています。

何か失敗談はありますか。

佐藤:明らかな失敗はないですね。指導医の先生が常にそばにいらっしゃるので、患者さんに不利益なことが起こる前に回避されています。ただ、患者さんの状態が悪かったときに、前の日にコンサルトしておけば良かったと後悔したことはあります。

初期研修プログラムで改善を望みたいことはありますか。

佐藤:研修医の数が少ないし、指導医のマンパワーも不足気味なので、研修医がまとまって講義を受ける機会に乏しいです。折角、コメディカルスタッフと良い交流ができているので、技師さんに教わる機会を作ってほしいです。技師さんがやっているものはそこに見に行かないとできないので、エコーなどのクルグスがあるといいと思います。

当直の体制について、お聞かせください。

佐藤:週に1回、月に4回のペースです。指導医のもとで副直という形で入っています。

当直では、どんなことが勉強になっていますか。

佐藤:初期研修が始まった頃は研修医は指導医の後ろに控え、ルートをとったり、採血をしたりします。そのうち、軽症の場合には問診や診察をしたり、指導医と相談しながら検査を組んでオーダーし、検査結果を解析して処置するようになります。徐々に軽症かどうかの判断ができるようになっていきますね。当直の時間帯は日中のように何でも検査できるわけではありませんし、どこまで検査するのかという見極めも重要です。異常の原因を突き止めたり、帰すのかどうかの判断基準を学ぶのは救急外来ならではです。日中は外来研修はないので、当直が外来を学べる機会です。当院は二次救急病院なので、コモンディジーズの外来に関してはしっかり勉強できますね。

カンファレンスなどの雰囲気はいかがですか。

佐藤:どの科もいい雰囲気ですよ。内科の場合は指導医と1対1で、担当患者さんについて報告し、診療方針を一緒に考えていただくことが多いです。上級医の先生方はよく話を聞いてくださいますね。外科の場合は研修医は聞くことがメインです。先生方が報告し合っているのを聞いたり、それについて看護師さんやリハビリスタッフの方が質問したり、報告するのを聞いています。よくコミュニケーションがとれていると感じています。

コメディカルの方たちとのコミュニケーションはいかがですか。

佐藤:院内をスーパーローテートで移動して回るわけですが、「あの患者さん、どう」などと情報交換できる雰囲気です。特別にカンファレンスを設けなくても、普段の会話の中で話せるのがいいですね。薬剤師やクラークと食事に行くこともありますよ。

今後のご予定をお聞かせください。

佐藤:内科医になりたいと希望していますが、内科の中での専門はまだ決めていません。今のところは呼吸器科に惹かれています。専門を決めた段階で、後期研修はそこをしっかり学べる病院に行くつもりです。大学病院なのか、スペシャリストのいらっしゃる民間病院にするのかも未定です。

ご趣味など、プライベートの過ごし方について教えてください。

佐藤:土曜日などの休みの日にもふらっと医局に来たりします(笑)。勉強したり、カンファレンスの資料を作ることもありますし、上の先生方とお話しするのも好きなんです。友人と勉強会を開いたり、セミナーに参加することもあります。友人とは食事や買い物、カラオケに行くこともありますね。卓球をまたやりたいので、今、一緒にやってくれる人を募集中です(笑)。

現在の臨床研修制度に関して、ご意見をお願いします。

佐藤:必修科目が内科と地域医療と救急のみというのは少ないです。手術後の管理などを学ぶためにも外科はあっていいですし、個人的には小児科もあっていいと思います。当直すれば、子どもを診る機会もあります。子どもに苦手意識を持ってしまうのはデメリットなので、あやし方やCVの入れ方を身につけるだけでも違うのではないでしょうか。以前は必修だったのに、今は選択必修なので選ばないことも可能なんですね。やれるうちにやっておくと、手が忘れません。人に任せてもいいですが、やはり自分でできた方がいいです。この臨床研修制度ができたのは日本のプライマリケアを充実させるためだったはずなのに、最近の改革はその点が矛盾していますね。

最後に、これから初期臨床研修病院を選ぶ医学生に向けて、メッセージをお願いします。

佐藤:初期研修で何をしたいのかを考えましょう。最初はぼんやりと考えるだけでもいいので、徐々に明確にしていきます。そして、それができる病院を探せばいいと思います。何となく人気病院を選んだり、大学病院よりも民間病院の方が楽そうだと考えて選んだりするよりも、自分がしたいことを明確にすることが大切です。明確になった時点で見学に行きましょう。スタッフやコメディカルに触れて、イメージを作っておくと、あとで楽しくなりますよ。私は内科と決めていましたし、患者さんの近くにいて、診療できる病院に行きたかったんです。したいことができる病院で研修できれば、ドロップアウトすることも避けられます。何でもやってみたい人、これを診たい、これをやりたいと考えている人には是非、行田総合病院をお勧めします。