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国試過去問解説 2025-09-10

国試過去問解説 身体的苦痛の緩和 国試(117E29)

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117E29
83歳の女性。腰痛を主訴に来院した。持続性の腰痛に対して、自宅近くの医院で処方されたNSAIDを服用していた。一時的に疼痛は緩和したが、再び増悪したため紹介受診した。精査の結果、多発肝転移を伴う膵癌と診断された。薬物による抗癌治療などの積極的な治療を希望しなかった。食事摂取量は以前と比較し、わずかに減少している。
この患者に対する疼痛緩和としてまず行うのはどれか。

答え
不正解

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多発肝転移を伴う膵癌の診断で、患者が積極的な治療を望まない症例である。こういった症例は症状緩和が治療の主軸となる。疼痛コントロールにおいて、非オピオイドが無効の場合、軽度から中等度の疼痛には弱オピオイドを、中等度から高度の疼痛には強オピオイドを使用することができる。

a 現在どの程度の量のNSAIDが使用されているのか不明であり、本選択肢だけを見てきっぱりと除外できる内容ではないが、終末期の癌の疼痛コントロールには不十分と考えられる。

b まずは経口投与によるコントロールを試みるべきである。

c 本症例の患者は癌に対する積極的治療を望んでいない。また、膵癌は放射線感受性が低く一般的に放射線治療の適応とはならない。

d 上述の通り、本症例の疼痛コントロールにおいて、NSAIDでコントロール不良となった時点でオピオイドの経口投与を考慮すべきである。

e 副腎皮質ステロイド投与は鎮痛補助薬の位置付けであり、まずは鎮痛薬での疼痛コントロールが優先される。

時間のある方は参考資料としてこちらをご覧ください。

連載: 国試過去問解説