
菅田先生、葛島先生、田丸先生
病院の特徴をお聞かせください。
菅田日赤のグループの中でも救急が強く、頑張っている病院です。国際救援にも力を入れており、海外に医療従事者を派遣するような活動も行っています。
医師を目指したきっかけをお聞かせください。
菅田私は10年ぐらい東南アジアなどの海外に住んでいました。海外でボランティア活動をしていたのですが、ストリートチルドレンや医療をあまり受けてこられなかった子どもと接する機会が多くありました。そのため、ボランティアとしてではなく、専門知識を持って、そういう子どもや大人を助けたいと思うようになり、医師の道を志すようになりました。
葛島父が医師で、医師という職業が身近なものだったということもありますが、私が中学2年生のときに、祖父が大動脈解離になり、緊急手術で何とか生命を取り留めたことがあったんです。そのときに心臓血管外科の先生に感謝をしましたし、生命を救える医師はかっこいいなと思い、医師という職業を真剣に目指すようになりました。
田丸私は専門職に就きたいなという思いがありました。両親が医師で、医師という専門職が身近だったことが大きいです。両親の職場に行くこともありましたし、専門的な技術を持って仕事をしている姿が魅力的だったので、私も医師を目指しました。
初期研修で名古屋第二病院を選ばれたのはどうしてですか。
菅田私は麻酔科志望なのですが、当院は麻酔科の医師が多く、麻酔科専攻医のプログラムもとても充実しているということが当院を志望した理由の一つです。また、将来は海外で働きたいと思っているので、当院にそういうプログラムがあることにも惹かれました。
葛島私は初期研修のうちに救急をしっかり学びたいという思いがあり、救急が忙しく、救急車が多く来る病院の中で探していました。当院は上の先生方の雰囲気も良く、患者さんを中心にして考えていることが伝わってきたし、初期研修医もやる気があって、良い雰囲気の中で働いていました。私もその仲間に入って、同期と切磋琢磨して研修したいと考え、当院を志望しました。
田丸私は志望する診療科が決まっていなかったので、色々な診療科がある大きな病院を探していました。その中で、以前、当院に通院していたことがあり、雰囲気もよく知っていたので、いい病院だなと思って、選びました。
見学にいらしたのはいつですか。
菅田見学に来たのは6年生になってからです。ここはいいなあという第一印象でした(笑)。初期研修医と話してみると、とても勉強熱心な方が大勢いらっしゃったので、同期もそういう人たちが入ってくるだろうから、同期から刺激を受けて、自分も成長できるなと感じました。麻酔科も見学したのですが、麻酔科の先生方も優しく、熱心に指導してくださり、ここで働きたいと思いました。
葛島私は5年生の12月に見学にきました。先生方の雰囲気も良く、患者さん第一に考えていらっしゃるところに尊敬の気持ちを抱きました。初期研修医の方々も忙しい中で時間を作っていただき、優しく教えてくださったり、お話をしてくださったので、私もこういう先生方と一緒に働きたいと思いました。
田丸私は5年生の夏に来ました。大きな病院なので、様々な患者さんや症例が集まり、色々な経験ができそうだと感じました。初期研修医の先生方も多く、活気もあって、楽しそうな雰囲気でした。

菅田先生、田丸先生、葛島先生
初期研修のプログラムについてはいかがですか。
田丸個人的にはプログラム自体に目立った特徴があるわけではないと思います。ただ、救急外来の研修が1カ月あり、救急科の先生方がついてくださる中で、どういう対応をしたらいいのか、夜間のようにスタッフが少ない時間帯にどうすればいいのかをきちんと学ぶことができます。
葛島例えば、内分泌内科をローテートするときに、3週間を内分泌内科、1週間を移植外科といった回り方をすることができます。ほかの内科でも同様で、1カ月のうちの1週間をその科に関連する外科で学べるのはいい制度だと思います。
菅田当院は救急に力を入れているので、初期研修プログラムも救急での仕事をメインにしているイメージが強いです。病棟で入院患者さんを何人か担当して、じっくり診るというよりも、急変した患者さんにどう対応していくかを学べるのが特徴だと思います。
プログラムの自由度は高いですか。
菅田1年目は必須科目の診療科を重点的に回るのですが、2年目になると志望する科を優先して選択したり、どの時期にどの科を回るかなども選択できますので、自由度は上がります。
院外の研修先も豊富ですよね。
菅田地域医療研修は2年次なので、詳しいことは分からないのですが、北海道の清水赤十字病院や岐阜県の高山赤十字病院、当院の近辺の診療所など、多くの協力型病院や協力施設から選べます。
葛島精神科の研修先には県北の病院もあります。
初期研修にあたって、どのような姿勢を心がけていますか。
菅田初心を忘れずにということです。なぜ自分が医師を目指したのかということを忘れないことで患者さんへの対応も優しくなれるし、もし間違えたときも謙虚な姿勢を忘れずにいられます。
葛島3年目以降は専門の分野に進むので、色々な科をローテートできるのは初期研修の時期だけです。今のうちにそれぞれの科でしか学べないことを深いところまで学んで、将来の専門分野に活かしていきたいです。それから、指導医の先生方の手技を見学するときはもし次に自分がするときにはできるようにするという気持ちで見学しています。
田丸救急外来でも、ローテート先の診療科でも、一つ一つの場所で過ごす時間がとても短く感じられます。患者さんをはじめ、コメディカルスタッフの皆さんとも、長くお付き合いできるわけではないので、一つ一つを大事にしながら研修することを心がけています。
勉強になっていることはどんなことですか。
田丸毎日、勉強することばかりです(笑)。全く分からないことだらけなので、全てが勉強になっています。
葛島内科では病棟管理、外科では手術はもちろん、どういう症例が手術適応なのかなどを学んでいます。救急外来でも初期対応の仕方を上の先生に伺いながらやってみることで、次はこうしようと考えることが勉強になっています。
菅田2人同様で、日々が勉強です(笑)。指導医の先生だけでなく、患者さんから学ぶことも多いですし、同期と「こういう症例があったから共有しておくよ」「こういう失敗したから、気をつけてね」と話し合ったり、病院に来るだけで勉強になっています。