女性医師連載

2021-11-30

小川赤十字病院 | インタビューが繋ぐ全国で活躍する女性医師

インタビューが繋ぐ全国で活躍する女性医師。小川赤十字病院でおうかがいしました。勤務内容や1日のスケジュール、家庭と仕事の両立など、女性医師ならではの声が聞けるインタビューです。

プロフィール

目次|contents

医師を目指したきっかけと研修病院選び・専門選び

医師を目指したきっかけをお聞かせください。

渡邉中学時代の友人が不登校になり、その友人との交流の中で子どもを診られる精神科の医師が少ないという話を聞き、「そうなのか」と思ったんです。そこで私が子どもを診られる精神科医になりたいと考えたのがきっかけです。今も精神科医を目指しており、来年度から精神科の専攻医研修を始めます。

学生生活で思い出に残っていることはどんなことですか。

渡邉授業が楽しかったです。特に解剖学の教授と親しくしていただき、研究室に入り浸ってはお茶をご馳走になったり、色々なお話をさせていただきました。十人十色という言葉がありますが、同じ臓器でも人によって違いがあり、血管のバリエーションなどの細かいところの違いが解剖学の面白さですね。その先生は教育熱心で、授業がとても上手で面白く、学生に興味を持たせる内容になっていました。

渡邉先生が小川赤十字病院で研修をしたいと思われたのはどうしてですか。

渡邉叔父が当院で医師をしていることが大きかったです。叔父から勧められたわけではなく、私自身が安心できる環境だと感じたので、当院を選びました。初期研修医のドロップアウトの話をよく聞くので、何かあったらすぐに相談できる病院で研修したいと思っていました。

最初に見学にいらしたのは何年生のときですか。

渡邉卒業後に来ました。私は要領がいい方ではないので、卒業試験対策、国家試験対策、マッチング対策の3つを一緒に進めていくような器用なことができず、マッチングに関しては卒業試験と国家試験をクリアしてから対策を始めました。それで卒業後、働き始めるまで1年のブランクがあるんです。初期研修を始めてもドロップアウトするのが嫌だったので、その1年間で自分に合う病院をじっくり探しました。

見学での第一印象はいかがでしたか。

渡邉すれ違うスタッフさんが「こんにちは」と声をかけてくださったり、皆さんが挨拶をし合っていたので、かなりアットホームな印象でした。スタッフ同士の仲が良く、「皆でやる」という感覚の病院なんだなと思いました。

実際に研修が始まってみたら、イメージ通りでしたか。

渡邉「皆でやる」というのはイメージ通りですね。病院の規模からすると、常勤医師数が少ないので、医師間はもちろんですが、コメディカルスタッフの方々とも密に連携を取っています。

小川赤十字病院でのキャリア

これまでローテートした診療科はどちらですか。

渡邉1年目は神経内科、精神科、糖尿病・内分泌内科を回ったあと、当院で研修できない救急、小児科、産婦人科を埼玉医科大学病院で研修しました。2年目は整形外科、泌尿器科、外科、2度目の糖尿病・内分泌内科、地域医療、外来を研修して、今は血液内科を回っています。今後の予定としてはリウマチ科を回るほか、経験しないといけない症例を診られる診療科に行きます。当院の場合、カリキュラムがそこまで固まっていないので、回りたい診療科があれば、かなり直前の時期でも回らせていただけます。そのときに学びたいものが学べ、経験したいことが経験できる病院です。

小川赤十字病院の初期研修のプログラムの特徴についてもお聞かせください。

渡邉自由度がかなり高いですね。選択期間も長いです。

指導医の先生方のご指導はいかがですか。

渡邉皆さん、めちゃめちゃ優しいです(笑)。優しくて、よく誉めてくださるんです。誉めて伸ばすタイプの先生方が多いですね。ときどき厳しいことを言われますが、理不尽なことを言われることはないので、粛々と修正しています。

どのような姿勢で研修に取り組んでいますか。

渡邉担当している患者さんに対し、「もし私しか医師がいない状況なら、私はこの患者さんをどうするべきか」と考える姿勢を持つようにしています。そこで考えたことをもとに、指導医の先生に「こう思うんです」と意見を言い、指導医の先生と話し合って治療方針を決めていきます。それができるときとできないときがありますが、「この場に私しかいないのなら、どう動くか」と常に考えています。

埼玉医科大学病院以外に院外での研修もありましたか。

渡邉地域医療研修で、小川町のさつき内科クリニックと大野クリニックに2週間ずつお世話になりました。同じ地域のクリニックなのですが、カラーが違っていて面白かったです。

当直の体制について、お聞かせください。

渡邉月に3、4日です。初期研修医は救急外来を担当しますが、メンバーは3人体制で、内科の上級医が1人に初期研修医が2人のパターンか、内科の上級医、外科の上級医、初期研修医が1人ずつのパターンです。

当直では、どんなことが勉強になっていますか。

渡邉最低限の検査で鑑別を挙げないといけないことです。緊急のサインがあるか、ないかという見極めの部分に対して、上級医の先生方が「こういうところを注意してみたらいいんだよ」と教えてくださるのですが、とても勉強になっています。

カンファレンスの雰囲気はいかがですか。

渡邉症例ごとのカンファレンスは少なく、内科では月に1回、共有しておいた方がいい症例についてのカンファレンスを行っています。精神科には医師が2人いるのですが、病棟の看護師さんたちも全員集まって、多職種合同カンファレンスをしているのが興味深かったです。看護師さんだけでなく、作業療法士さんが作業療法中の患者さんの様子を報告したり、一人の患者さんについての意見が色々な角度から出てくるのが面白かったです。

勉強になること・心がけていること

小川赤十字病院での初期研修の特徴はどういったところにあると思いますか。

渡邉カリキュラムを変えやすいことが挙げられます。自分で「これをしたい」と言うと、「じゃあ、やってみなよ」とさせていただけるんです。課題を提出されるのではなく、課題を自分で見つけて進めていく感じなので、受け身の姿勢だと時間だけが過ぎてしまいますが、「この勉強がしたいんです」と言えば「やってみよう」と、初期研修医のやる気に合わせて、背中を押してくださいます。自分で計画を立てて学びやすいです。

小川赤十字病院での初期研修で勉強になっていることはどのようなことですか。

渡邉一番は診療に対する姿勢です。医療者としての誠実な対応と患者さんが望んでいる対応は違ったりもしますが、医療者として提示しないといけないことはきちんと提示したいですし、指導医の先生方の患者さんと信頼関係を築いていこうという姿勢も見習いたいです。当院は内科の先生方が少ないので、皆さんがご自分の専門の疾患の患者さんだけを診ているわけではありません。呼吸器や感染症専門の先生が肺炎の患者さんを診るのはもちろんですが、内科という大きなくくりで、糖尿病を専門にされている先生も肺炎の患者さんを診ておられます。専門外の疾患についても色々と調べながら診療をされているので、私も専門外の内容を学ぶときに必要な姿勢を身につけたいと思っています。

仕事とプライベートの両立

小川赤十字病院の働きやすさはどんな点にありますか。

渡邉勤務時間はホワイトです(笑)。朝のとても早い時間に出勤しなくてはいけない日もないですし、定時に帰ろうという雰囲気があります。上の先生方もほぼ定時に退勤されるので、私たちも帰りやすいです。上の先生方が残っていると、私たちが帰るのはまずいのかなという雰囲気になりますが、上の先生方が「仕事が終わっていたら、帰っていいんだよ」と帰ってくださるのが有り難いです。

夏休みはいかがでしたか。

渡邉夏場に取るのは申し訳なかったので、10月に取りました(笑)。病院からは「11月までに取ってくださればいいんですよ」と言われていたので、10月にしました。春からは専攻医研修で東京に移るので、物件探しも兼ねて、東京に行ってきました。

同期は何人いらっしゃるんですか。

渡邉私ともう1人いて、合わせて2人です。1年下は今は1人なのですが、当院はドロップアウトした人の受け入れもしている病院なので、これから1人増えるかもしれません。

同期の方とのコミュニケーションは活発ですか。

渡邉研修の体制として、同じ診療科を2人で回ることがほとんどないので、あまり話せないんです。デスクは近くにあるのですが、別々に動いているので、2人で話す時間がないのが残念です。

小川赤十字病院の福利厚生

福利厚生についてはいかがですか。

渡邉私自身は通勤手当や住宅手当ぐらいしか思いつきませんが、色々な補助があるようです。

お住まいについてはいかがですか。

渡邉寮はなく、自分で物件を借りて、手当をいただいています。病院から1時間以内の場所であればいいので、40分ほどのところに住んでいます。1年目は埼玉医科大学病院での研修もあったので、埼玉医科大学病院にも通いやすい場所を選びました。

直撃! Q&A

何か失敗談はありますか。

渡邉先生 ぱっと思い出せるような大きな失敗はないですね。

オンオフの切り替えはできていますか。

渡邉先生 通勤に40分ほどかかるので、そこでリセットできています。職場のすぐ近くに住まない理由もここにあります。出勤時は「仕事に行くぞ」と気分を高められますし、仕事のあとは電車の中で「ああ終わった。帰ろう」という気分になります。

お休みの日は何をされていますか。

渡邉先生 溜まった家事を片づけることのほか、短歌を詠んでいます。中学生のときに地元の短歌会に入り、今もお師匠さんから指導を受けています。忙しくて、心に余裕がないと詠めないのですが、できるときは詠んで、書き溜めたものをお師匠さんにメールで送ります。短歌会には年配の方々が多いので、孫のようにかわいがっていただいています(笑)。そろそろ作品をまとめ、賞に出したいですね。旅行や観劇にも行きたいですし、博物館や美術館を訪ねることも好きなのですが、こういう状況下なので、家でできる趣味を楽しんでいます。

先生はどのようなキャリアプランを考えていらっしゃいますか。

渡邉先生 専攻医研修は東京都内の病院で精神科を研修する予定です。まずは精神科全般の診療を一通りできるようになり、その後は児童精神科の方に行きたいと思っています。児童・思春期精神科を標榜している病院に研修に行かせていただければ有り難いですが、児童だけを診たいわけではなく、精神科全般を診られるようになったうえでのことだと考えています。将来的には専攻医研修をする病院に残れるのであれば、残りたいです。

メッセージ動画

病院アピール

概要

  • 病院外観
  • 名称小川赤十字病院
    所在地〒355-0397 埼玉県比企郡小川町小川1525
    電話番号0493-72-2333(代)
    開設年月昭和14年5月
    院長竹ノ谷 正徳
    休診日日曜日、祝日、第2・第4・第5土曜日、赤十字創立記念日
    (5月1日)、年末年始(12月29日から1月3日)
    病床数302床(一般252床、精神50床(休床中))

診療体制

診療科目・部門

内科・循環器科・内分泌・糖尿病内科・血液内科・呼吸器科・腎臓内科・リウマチ科・神経内科、精神科、外科・消化器科・乳腺内分泌外科、整形外科、脳神経外科、皮膚科、泌尿器科、婦人科、眼科、耳鼻咽喉科、放射線科、麻酔科(ペインクリニック)、リハビリテーション科、各種健診、人間ドック、脳ドック、訪問看護、訪問リハビリ、災害救護

資格・認定施設一覧

  • 認定施設

    • 日本内科学会認定医制度教育関連病院
    • 日本糖尿病学会認定教育施設
    • 日本リウマチ学会教育施設
    • 日本静脈経腸栄養学会実地修練認定教育施設
    • 日本外科学会外科専門医制度修練施設(関連施設)
    • 日本消化器内視鏡学会指導施設
    • 日本乳癌学会専門医制度認定施設
    • 日本眼科学会専門医制度認定施設
    • 日本がん治療認定医機構認定研修施設
  •  

    • 日本アレルギー学会教育施設
    • 日本血液学会認定血液研修施設
    • 日本静脈経腸栄養学会NST稼働施設
    • 日本栄養療法推進協議会認定施設
    • 日本消化器外科学会専門医修練施設
    • 日本整形外科学会認定医研修施設
    • 日本泌尿器科学会専門医教育施設
    • 日本麻酔科学会麻酔科認定施設