専門研修インタビュー

2022-07-01

久留米大学病院(福岡県) 専攻医 國﨑湧先生(循環器科) (2022年)

久留米大学病院(福岡県)の専攻医、國﨑湧先生(循環器科)に、病院の特徴や研修プログラムについてなど、様々なエピソードをお伺いしました。この内容は2022年に収録したものです。

久留米大学病院

〒830-0011
福岡県久留米市旭町67番地
TEL:0942-35-3311
病院URL:https://www.hosp.kurume-u.ac.jp/

國﨑先生の近影

名前 國﨑 湧 専攻医
出身地・出身大学 福岡県久留米市・久留米大学
初期研修施設 福岡済生会福岡総合病院
専攻医研修施設 久留米大学病院

医師を目指したきっかけをお聞かせください。

元々父が医師だったっていうのもあって、小さい頃から親の職場で働く姿を見ていて自然と憧れのようなものを抱いたのがきっかけです。

専門分野を決めた理由を教えてください。

初期研修先であった済生会は救急に力を入れていますが、中でも循環器の先生が循環器系の疾患に対応されている姿に魅力を感じて興味が湧きました。循環器だと、若い方が心肺停止で運ばれて来ることがありまして、そういった若い方の重症例をしっかり社会復帰まで治療できる所に魅力を感じました。

専門研修先を久留米大学に決めた理由をお聞かせください。

出身大学で勝手が分かっている事と、実際に見学に行って教育システムが充実していたので決めました。研修医2年目の6月初め頃に見学に行きましたが、見学で見させていただいた感じ通りのプログラムだと思います。

國﨑先生の手術中の写真

久留米大学病院の循環器科プログラムの特徴を教えてください。

しっかり屋根瓦式の教育方針が出来ている部分だと思います。特に病棟救急部門と、一般病棟が完全に分かれていています。リーダーを筆頭に各チーム4~5人で構成されたチームが3チームあります。担当患者を割り振られるのですが、一人で診ることはなくチームの指導医がサポートをしてくれる体制になっています。相談もできるし、外勤務に行く時の勤務交代や、休みも交代で取れるので魅力に感じています。毎日チームミーティングを開いていて聞きやすい環境にありますし、チームには初期研修医もおりますがが、初期研修医のフォローアップ体制もあります。若手で悩む事もあるが、一人で抱え込むことがない環境ですね。3チームごとの指導医はそれぞれ専門が違い、不整脈の専門だったりしますが、専門に特化した症例を診るわけではなく、満遍なく担当するようになっています。チームリーダーとは別に病棟医長と副病棟医長がいて、全体を包括的に見て下さる体制です。そして、専攻医の到達目標として、各手技・カテーテルとか、循環器だと心エコー等の評価到達度試験というものを行っています。何月までにエコーのこの部分をできるようになるという目標設定するようになっているので、明確な目標設定に向かって練習を積んでいけることは、良いことだと思いますね。この2ヵ月で約30名症例を診ました。

実際に研修をされる中で、一番勉強になっている点や良かった点はどの様な所でしょうか?

大学病院だとやはり久留米地区から若い方からご高齢の方まで幅広くいらっしゃいますし、特殊な症例や珍しい症例が多いようには感じますね。具体的には、循環器疾患っていうとアミロイドーシスとか、久留米大学だと主任教授が肺高血圧症の専門ですので、肺高血圧症の症例も多いですので、あんまり市中病院では見ないような症例が多いですね。

反対に難しかったことや、苦労した事はありますか?

初期研修2年間はカンファレンス自体が大学病院に比べて少なかったですね。やはり、大学病院だと教育期間でもあり、カンファレンスは結構多いです。現在は、毎朝のカテ後カンファに加えて肺高血圧カンファ、心不全カンファ、外科との合同カンファなどがあります。外科医へ心臓手術の症例を紹介する場合に、事前にカンファレンスの準備をして発表するので、経験がなかったので難しいなと思いました。

國﨑先生の手術中の写真

指導医の先生方のご指導はいかがですか?

指導体制もしっかりしていて、満足しております。例えば、初めての当直で初期研修医が当直する場合に、質問を受ける事がありますが、私自身もまだ分からない部分に対して当直中でもリーダー医師に電話で相談できる関係性があります。

聞きやすい環境の要因は何だと思われますか?

医局の理念として、教育をしっかりしていこうという理念があります。先生たちも、<教育ありき>の医局として、そこにすごく重きを置いてくれています。例えば、研修医、専攻医にもしっかり担当患者さんが割り当てられ、指導医のサポートの下にまずは自分で治療方針を考えるような体制がとられています。確認・修正の二度手間の負担はあると思いますが、教育に重きを置いている印象ですね。

初期研修医と今現在の専門研修医としての大きな違いはございますか?

専門性があるという所もありますが、やはり一番は責任が出てきます。初期研修医の時代は、上の先生が受け持っている患者さんを一緒に診させていただく形なので、カバーしていただいておりましたが、専攻医の場合は自分で行う事ですかね。もちろんチームの先生がフォローしてくださいますが、自分でしておかないといけないですね。

プライベートの過ごし方やON/OFFの切り替えはどうされていますか?

釣りやアウトドアが好きなので、福岡や佐賀・唐津辺りに釣りに行く事があります。主治医制だったら、土日でも病院に行かなければいけない事がありますが、チーム制ですので、チームメンバーで工夫してきちんと休みをとっています。

先生から見て、久留米大学病院はどの様な病院でしょうか?PRも併せてお願いします。

やはり一番は教育体制が充実している事だと思います。そして、一般病棟と救急病棟が分かれているので、どちらも満遍なく学ぶ事ができて、教育と臨床に関してはすごく充実していると思います。メンター制度もありまして、私は3年目になりますが9年目の先生に月に一回面談をお願いしています。私が当直で時間がある時などに実施してもらっていて、内容としては困っている事がないかという事と、月の目標設定を2人で話し合っています。例えば6月は心エコーをできるようになるという自己目標を設定して、それを病棟の先生たちと共有することでその月は集中的に心エコーを学ぶことができます。

國﨑先生の写真

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