インタビュー

2020-12-01

総合病院国保旭中央病院 塩尻俊明 | 指導医インタビュー(後期)

総合病院国保旭中央病院 塩尻俊明 先生の指導医インタビュー。全国病院からメッセージ・求める研修医、プログラム・募集要項、ジュニア・シニア・指導医・院長のインタビューを掲載。進路選択の判断材料としてお役立てください!

総合病院国保旭中央病院の口コミ
実際に病院見学、研修に行った医学生の感想や体験談、プログラムの特徴などもご紹介!

総合病院 国保旭中央病院

旭市イ-1326番地

医師近影

名前  塩尻俊明

職歴経歴 1997年に総合病院 国保旭中央病院に入職する。
2011年に院長補佐を兼任する。
2016年に副院長に就任する。
学会等  日本内科学会総合内科専門医、日本内科学会認定内科医、日本内科学会指導医、日本神経学会神経内科専門医、日本神経学会指導医、日本病院総合診療医学会認定医など。

国保旭中央病院の特徴をお聞かせください。

千葉県旭市にある大規模病院で、軽症から重症、高度な医療を求められる症例など、クリニックに来るような患者さんから大学病院に入院するような患者さんまで、様々な重症度の患者さんがいらっしゃる病院です。また、当院は地域がん診療連携拠点病院であり、緩和ケア病棟を有していることから、高度先進医療を含めたがん患者さんへの全人的医療を提供しています。

塩尻先生がいらっしゃる総合診療内科についてはいかがですか。

病院の総合診療医を目指している診療科なので、救急、病棟、外来とかなり充実しています。当院には付属診療所もあるので、診療所での診療も行っています。また訪問看護にも取り組んでいます。

国保旭中央病院の総合診療内科専攻医プログラムで学べる特徴について、ご紹介くださいますか。

当院は病院を中心にした半径30km内の13市7町の救急医療を担う救命救急センターを有しており、一次から三次救急までの全ての救急患者さんを受け入れています。そのため、専攻医は救急症例やコモンディジーズはもちろん、超高齢社会を反映した、複数の病態を持った患者さんを診る経験ができます。

国保旭中央病院総合診療内科での専攻医プログラムでどのようなキャリアアップが望めますか。

当院のスタッフとして残ることも可能ですし、大学病院やほかの病院に勤務する人もいます。また開業目的で来られる方もいますので、そうした方は当院での研修後に自分でクリニックを開業しています。

カンファレンスについて、お聞かせください。

講義もありますが、ケースカンファレンスを大事にしており、皆でシェアしています。

専攻医の発言の機会は多いですか。

専攻医が担当医ですから、もちろん多いです。

女性医師の働きやすさに関してはいかがでしょうか 総合診療内科では出産された方はまだいないのですが、病院としては院内保育所や女性医師専用のくつろぎ部屋を完備するなど、働きやすい環境を整えています。

先生が総合診療内科を専攻されたのはどうしてですか。

ジェネラルなことをしたかったからです。私たちが卒業した頃は総合診療科という診療科はなく、総合診療という概念自体もありませんでした。でも私は問診や診察で診断に迫ることには大きな興味があったんです。加えて、神経学や神経内科学にも興味がありました。今の神経内科は随分と進歩してハイテクになりましたが、当時は診察して、問診するぐらいしかなく、MRIも出たか出ないかの頃でした。神経内科学に興味があったのももちろんですが、私のしたかったことが神経内科のスタンスに似ていたので、神経内科に進みました。そして卒後9年目に当院に来たのです。最初に配属されたのがいわゆる混合病棟で神経内科の患者さんに加え、内分泌代謝、感染症、膠原病、糖尿病などの患者さんがいらっしゃいました。そこで今の理事長である吉田象二先生に師事したのです。吉田先生はもともとアレルギー・膠原病がご専門なのですが、神経内科の領域においても何でもできる先生でした。私は神経内科医として赴任したものの、そういう病棟に配属された以上は「私は神経内科だから、ほかは診ません」とは言えないです。もしかしたら言えたのかもしれませんが、そうしていられなかったし、そうしたくなかったのかもしれません。それから色々な病気の勉強をするようになりました。その中で、「そうだった、こういうのをしたかったんだなあ」と思い起こされてきたんです。大学に戻るチャンスもありましたが、ここにいると大学の5年分ぐらいが半年か1年で診られるぐらい、膨大な症例があります。ここでなら内科医として、さらには総合内科的な視野も広がるだろうと思いました。

専攻医に指導する際、心がけていらっしゃること、「これだけは言いたい」ということはどんなことでしょうか。

専攻医は2年間の初期研修を終えていますので、大体のことをできるようになっています。体感的に手が先に動きますし、レスポンスも良いです。だからこそ、専攻医には実地医療や自分の行動に対し、レファレンスをしっかり持ちましょうと話しています。初期研修のときとは違うので、文献的裏づけをきちんと持って診療に臨んでほしいです。

現在の専門医制度について、感想をお聞かせください。

新しい専門医制度になり、病歴要約が求められるようになりました。この結果、文章化していく作業がしっかりできるようになったのは良かったです。症例登録もありますので、専攻医の目標がより明確になった育成ができています。当院全体としては専攻医の数も増えていますし、私自身は良い制度だと思います。

これから専攻医プログラムの病院を選ぶ初期研修医にメッセージをお願いします。

どの研修病院でも症例数や手技の多さについては言えるでしょうが、当院の特徴は臨床研究支援センターという部署できちんと教育していることです。症例経験を論文や発表で実績にしていくことを大事にしていますので、得るものが多くあります。また、当院は大学病院ではありませんが、連携病院が非常に多いのも特徴です。千葉県内の13の自治体病院と連携しているほか、千葉大学、東京大学、東京医科歯科大学、昭和大学、慶応大学、順天堂大学(連携順)などの大学病院、東京都立多摩総合医療センター、佐久総合病院、佐久医療センター、諏訪中央病院などの優良研修病院、国立がん研究センター東病院、がん研有明病院などの高度ながん診療病院、高度な循環器診療を行っている榊原記念病院、神経学専門の都立神経病院などとも連携しています。そのため、大学医局の関連病院を超えた枠で連携病院を選べますので、大学医局に縛られない、幅広い病院選択が可能です。